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Customer Stories / デトロイト大都市圏の交通局、バスの車両監視にDigi Transport WR44 Rセルラールータを採用

デトロイト大都市圏の交通局、バスの車両監視にDigi Transport WR44 Rセルラールータを採用

「Digiベースのソリューションのおかげで、基地局のスペースのレンタル料や無線機器のメンテナンス費などのハードコストや作業員の人件費など、年間7万ドルものコストを簡単に削減できています」
- SMART社ITマネージャー、メル・エバンス氏

ミシガン州マコーム、オークランド、ウェインの3郡にまたがる約2,850平方キロメートルの地域を対象に路線バスを運行している公共交通運営事業者SMART(Suburban Mobility Authority for Rapid Transit Authority)。43の路線で5,000カ所以上の停留所に向けて、330台以上のバイオディーゼルバスおよびハイブリッド電気バスが走っています。毎日32,000人を超える高齢者、学生、社会人(その90%が通勤・通学客)が安全で信頼のできる手頃な料金の交通手段としてSMARTを利用しています。

ビジネスの課題

毎日23時間、最大200台のバスが運行している状態で、定刻運行と安全性を最も高いレベルで維持するには、各車両の常時監視が不可欠です。しかし、SMART(Suburban Mobility Authority for Rapid Transit)にとってはこの課題に対応することが年々困難になっていました。運用していた車両位置自動特定システム(AVL)が旧式になっていたからです。AVLは無線ネットワークを使用して各車両とSMARTオペレーションセンターとの間に双方向通信リンクを形成します。オペレーションセンターでは配車担当者が各車両の位置、ダイヤの運行状況、その他の測定基準を監視しています。

SMART社のITマネージャー、メル・エバンス氏は次のように説明します。「当社では20年前に導入したAVLを利用していました。リースした3カ所の基地局と廃止予定の周波数を利用するレガシーのアナログ無線ネットワークは、20年前には十分なインフラでしたが、現在のSMARTの実情には合わなくなっていました。もっと充実したレポート機能が必要でしたし、リアルタイムの情報を取得して一般利用者と共有できるようにしたいと考えていました。」

選択肢のひとつに、アナログ信号からデジタル信号へアップグレードし、基地局数も増やすという案がありましたが、エバンス氏は法外なコストが生じると指摘しています。「アップグレード戦略のコストは基地局あたり約100万ドルと予測され、当社にはとても捻出できる金額ではありません。AVLを全面刷新するような別の戦略を検討する必要があることが明らかになりました」。

ソリューション

車両の監視機能の向上、コストの削減、アナログ周波数からの脱却を目指し、SMARTではVoIP(Voice over IP)を利用したセルラー通信への転換について評価を開始しました。新たに雇ったコンサルタントを中心に厳しい評価・調達プロセスを進めた結果、Clever Devices社のAVLソリューションを選択しました。Clever Devices社は先見の明のある交通公社に向けた通信・テクノロジーソリューションのリーディングプロバイダです。

エバンス氏は次のように振り返ります。「Clever Devices社は豊富な経験があり、他の交通公社にもVoIP式AVLを導入した実績がありました。同社の提案したセルラーソリューションの中核となったのがDigi TransPort WR44 Rセルラールータで、その性能には感心しました。」

Digi TransPort WR44 Rは頑丈なエンタープライズクラスのモバイルアクセスルーターです。セキュリティビデオ、運賃回収、CAD/AVL、VoIP配車、乗客向けWi-Fiアクセスなどの車載システム向けに信頼性の高い通信システムを必要とする公共輸送機関・公社専用に設計されています。優先アクセスはDiffServe(Differentiated Services)に関するIETFのインターネット標準を使用して実現されました。この標準は、制約のあるセルラーLTEリンク全体でVoIPコールとCAD/AVL機能に十分な周波数が確実に割り当てられるようにするものです。運賃収集およびモバイルチケットシステムは一般にPCI準拠を必要としますが、これはWR44 Rによってステートフルファイヤウォール、IPSec VPN、ネットワークセグメンテーション、および認証を通じて提供されます。さらにDigi Remote Managerによって効率よく効果的なネットワーク運用を可能にするだけでなく、一括更新、コンフィグレーションプロファイリング、車両監視などの重要機能に性能測定基準のレポートとアラーム機能まで提供されます。

利点

セルラーベースのAVLに切り替えることで、SMARTでは一層幅広いデータや基準(車両の位置やスピードなど)をリアルタイムで収集・分析できるようになりました。メンテナンスデータも取得できるため、故障の防止になり、修理サイクルを前倒しにすることで車両のダウンタイムを最小限に抑えられます。こうしたデータはすべてVPNトンネルを経由してオペレーションセンターに送信されます。さらに、運転手はVoIP端末を使って中央配車センターと通信することができます。「当社が採用した最新のAVLシステムでは、従来のアナログシステムの利点がすべて継承されただけでなく、コストを削減できたうえ、最新の機能も搭載されました」とエバンス氏は語ります。

例えば、SMARTはリアルタイムAVLデータをスマートフォンやEメールアプリに送信することができます。乗客は乗車する停留所をSMARTにメールで送信すると、即座に次のバスの予想到着時間を受信できます。このアプリはすでに1カ月あたり1万件以上の利用があります。さらに関心を引くのは、同社がすでに達成したROIの数値です。エバンス氏は次のように語ります。「Digiベースのソリューションのおかげで、基地局のスペースのレンタル料や無線機器のメンテナンス費などのハードウェアコストや作業員の人件費など、年間7万ドルものコストを簡単に削減できています。ソフトウェアコストではさらに15万から20万ドルを容易に削減できているのは間違いありません。ソフトウェアコストとは、基地局の点検、バックアップ電源のチェック、発電機のメンテナンスに作業員を派遣するコストです。費用の節約と当社の効率化を同時に実現する素晴らしいシステムを導入できました」。

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