毎日、何百万人もの人々と何千もの企業が、きれいな水のニーズを満たすために Evoqua Water Technologies を利用しています。コストパフォーマンスと信頼性に優れた同社の処理システムとサービスは、水の量と質を途切れることなく確保し、規制や環境へのコンプライアンスを可能にし、水の再利用による効率向上、そして次世代の需要に向けたカスタマの準備を行います。
ビジネス上の課題
ヘルスケアや食品製造からハイテク製造や無菌加工まで、幅広い産業分野において、企業は厳しい純度基準を満たす高品質の水を確実に供給する必要があります。Evoqua社は、汚染物質を除去し、産業用に準備するための水のろ過、浄化、処理によって、このニーズに応えてきました。
企業はより純度の高い水を求めていると、同社のデジタルソリューション部門のシニアマネージャーであるスコット・ブラナム氏は話します。また、水の供給減において何が起こっているかのデータを求めています。Evoquaの第一世代のWater Oneモニタリングシステムは、モニタリング結果を収集し、EvoquaのクラウドベースのLink-2-Siteプラットフォーム上に表示することで、大きな一歩を踏み出しました。
「これまでは、単純な合否判定センサしか提供していませんでした。そのため、第一世代のデータも最初は役に立ちました。しかし、すぐにカスタマから『実際のアナログ値を知りたい』と言われました。圧力センサやその他のデータを、すべての水システムで使用したいということです。また、機能性やコネクティビティの向上も求められました。つまり、彼らは安心して使える水を求めているのです。しかし、こうした製品は、既存のテクノロジーではサイトあたり2,000〜5,000ドルになってしまいます」。
エンジニアリングマネージャーのエリッヒ・ホアフェラ氏によると、Evoquaが求めていたのはコストを下げることであり、より高価なシステムを作ることではありませんでした。当時、水質モニタリングの提供には、サイトあたり約1,000ドルのコストがかかっていました。「成功するためには、サイトあたりの価格を大幅に下げる必要がありました。私たちは、システムインテグレータと協力して作業を始めました。彼らは、ローカル処理用のDigi ConnectCore® 6ULシステムオンモジュール(SOM)とDigi XBee® Cellular組込みモデムを推奨しました。
ソリューション
EvoquaのチームはDigiと緊密に協力してニーズと要件を定義し、Connect Core 6UL SOMとDigi XBee Cellularモジュールに加え、Digi WDSによる開発サービスを含む適切なソリューションを特定しました。
- Digi WDS の製品開発サービスは、Evoqua のチームにソフトウェア、電気、テスト、システム、 RF のエンジニアを補完し、電子機器とソフトウェアの設計、プロトタイプ作成、検証、Evoquaのソリューションの製造へのリリースを行いました。また、Digi WDSは、Evoquaのハードウェア向けの製造テストフィクスチャも設計・構築・テストしました。Digi ConnectCoreとセルラーDigi XBee無線を利用して、Digi WDSチームはEvoquaと直接連携し、システム要件が満たされているか、正しいソリューションが開発されているかをあらゆる段階で確認しました。
- The Digi ConnectCore 6UL は、NXP/Freescale i.MX6 Cortex-A9プロセッサファミリをベースにした超小型で高集積のSOMソリューションです。ConnectCore 6ULは、完全なピン互換のシングル/デュアル/クアッドコアのバリエーションと最大1.2GHzのプロセッサ速度を備え、スケーラブルな性能、802.11a/b/g/nおよびBluetooth 4.0(BLE)を含む認証取得済みのワイヤレスコネクティビティを備えた、将来性のあるプラットフォームソリューションを提供します。
- The Digi XBee Cellular CAT 1 LTE 組込みモデムは、4Gコネクティビティへのシンプルなパスとエッジコンピューティングのパワーを提供します。このモデムは、FCC/IC、PTCRB、AT&Tの認証を受けており、認証コスト、複雑さ、リスクを軽減します。
「私たちは、DigiにはDigi XBee Cellular、900MHz、Cat Mなど、複数のキャリアにまたがる幅広いコネクティビティオプションがあることに好感を持ちました。Digiは、これらの製品に多大な投資をしているので、最新の状態を維持し、十分なサポートを受けられると確信しています。私たちのデバイスは、フィールドでの使用期間が10年にも及ぶことがあるので、Digiの製品ラインの安定性が気に入りました。ConnectCore 6ULは、単一サプライヤーとしての相乗効果も期待できました。また、開発ボードも提供されたのですぐに開発をスタートできました」とブラナム氏は話しています。
Digiがフォーカスしているのは、当社のようなカスタマがIoT機能を追加できるように支援することであり、すべてのデバイスを1つの垂直統合ソリューションにまとめようとすることではありません。競合プロバイダの中には、自社のポータルにのみ接続される製品を提供しているところもありますが、それは私たちが望んでいる方向ではありませんでした。彼らは私たちのコスト目標と製品目標を理解してくれました」、
Water Oneの第2番バージョンの設計が始まると、Evoquaは統合パートナーとの間でいくつかの問題に直面し、従業員の離職やその他の不備を経験しました。「すぐに統合パートナーとの相性が良くないことに気づきました。私たちは選択肢を検討し始めました。そこで、『SOMのメーカー以外に誰がいるのか』と考えたのです。私たちは方向転換し、Digi WDS製品開発サービスと協力して、開発と統合を行うことにしました」とホアフェラ氏は話しています。
結果
「私たちは、Digi WDSをハードウェア設計パートナーと考えています。彼らは一緒に仕事をするには素晴らしいエンジニアのグループであり、私たちは、自社の内部ハードウェアリソースに過度の負担をかけることを避けました」。
Digi WDSは、Water One用の50の試作ボードを迅速に構築することで、Evoqua社のタイムラインの短縮に貢献しました。この2枚のボードを使ったソリューションは、エッジでConnectCore 6ULを使用し、独自のアルゴリズムを使って値を計算し、水質の計算、流量の報告、圧力の監視、タンクへの補充や汚染物質の除去が必要になる時期の予測を行います。
Digi XBee Cellularモデムは、このデータをEvoquaの中央ポータルに送信し、カスタマは24時間365日いつでもデータにアクセスできます。Digiはまた、Evoquaの委託製造業者と協力し、プロトタイプボードが設計どおりに動作することを確認するための自動機能テストスイートを作成しました。
「Digiは、私たちのソリューションにとって、より賢明かつリスクの低い決断でした。私たちは、既製のデバイスで多くの経験を積み、それらの頭痛の種を取り除くために、事前に認証されたソリューションが必要であることを認識しました。ピン互換設計により、セルラーテクノロジーの変化に対応できます。当社のような長寿命のデバイスにとっては、フィールドでのアップグレードを心配する必要がなく、これは真の利点となります」とホアフェラ氏は述べています。
「さらに重要なこととして、Digiが約束したことすべてを、彼らは実現しました。それは極めて大きなことです。彼らは、当社のリスクを軽減し、製品を改善し、タイムラインを加速させました。これ以上のことは望めないでしょう」。
Digi WDSのシステムエンジニアとプロジェクトマネージャは、要件とシステムアーキテクチャがビジネスに適切なソリューションを反映していることを確認します。WDSチームは、カスタマのチームと直接連携して、スケジュール管理、リスクとトレードオフの議論、作業進捗状況の文書化を行い、開発を加速してスケジュールよりも早く提供します。